無理に頑張らなくていい
『本当に必要なことはすべて「小さなバッグ」が教えてくれる』の著者・横田真由子さんの本。
『小さなバッグ~』の方も好きで、今回同じ著者と知らずに購入し、その後で気づいた。多分、この著者の考え方が好きなのだと思う。
砂時計で時間を計るって素敵。デジタルをただ眺めるよりも、自分が生きている時間を感じる。
余裕をなくすほど何かをする必要はないのに、そうせざるを得ない事も生きていればあります。けれど、自分の靴や服や鞄を手入れすること、持ち物に手を掛ける余裕を持つことで、目には見えないものが確実に豊かになる。その積み重ねの大切さを感じさせられます。
忙しすぎてご飯を食べる時間がきちんと取れなかったり、よく眠れなかったり、休日も憂鬱だったりということもまた積み重ねで自分自身を蝕んでいく。怖いのは、麻痺していて自分ではそれに気づけないこと。
それしかない!と何かにしがみついてしまうと、自分を見失ってしまう。疲れていると、自分の呼吸の浅さや身近な人の様子に気づけなかったり、電車で人を押しのけてでも乗ろうとしたり、挨拶すら面倒と思ったり…
でも、自分が気づかないだけで、人に譲ったり助け合ったりしながら過ごしている人達もいます。
無駄を省いて効率よく生きようとすれば、そういう大切なことに気づけなくなる。味気ない、人間らしさのない日々を過ごすことになります。
そんな生活が続けばそれはいつしか習慣となり、違和感を持たなくなり、人生の轍になる。
そういう無味乾燥な人生を送ること、そんな人間になることが、怖いです。
もし、そんな余裕のない自分になってしまっていることに気づけたなら、少し仕事や家事などのレベルを落とした方がいいのかもしれません。仕事は場合によっては職制を変えて余裕を持てる生活に切り替えたり、家事は代行サービスなどをうまく取り入れたり。
それで自分が少しでも楽になって、生きることが楽しいと心から感じられるようになったら、それでいいじゃないですか。誰だって、幸せに生きる権利があるはずで、頑張り続けなくてもいいんだと思います。
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