つらい時は、つらいと言っていい

できない時は、できないって言っていいんだと思います。苦しい時は苦しいって言う。まず自分がどんな気持ちなのか認めることが大事。

最近、家族の力はやっぱり必要だと感じます。実家に帰って母と父と話すのが、やっぱり安心する。夜中までテレビを見ながらああでもないこうでもないって話して、何でもないことで笑って。

本当なら孫の顔を見せたり、満足いく仕事をして経済的にも安心させてあげる年齢。そのどれも出来ていないし、将来が不安で眠れない夜を何回過ごしてきたか分からないけど、親の顔を見ていると伝わってくることがあります。

親は、たとえ自分が何歳になろうと、子供が元気で笑って毎日過ごすことを誰よりも願っているということ。

世間的にどれだけ認められているかとか、どれだけ優等生かとか、そういうことは関係なく味方でいてくれているということです。何をしていてもいいから、とにかくちゃんとご飯を食べ、元気でいることを望んでいるということ。

ひとりの時間というのは、誰にでも必要です。けれど本当に自分がもう無理だと感じた時、これ以上悩んでも答えが出せないと感じた時、そんな自分のことを分かってくれる人、温めてくれる人が、誰にでも必ずいます。

それは家族かもしれないし、恋人かもしれない。友達かもしれないし、初めて話す他人かもしれない。

だから苦しい時は、一度自分の周りをまず見渡すこと。

カウンセリングをしてくれるような人に連絡してもいいし、病院で調子が悪いと相談してもいいし、カフェで明るく接客している人にサーブしてもらうだけでもいい。人と話したり、触れ合うこと。

淋しいときの考え事って、割れているグラスに飲み物を注ぎ続けているようなものだと思います。それでは溜まるものもなく、いい答えは出せない。

昔は孤独こそ人を前進させるものだと考えて敢えて孤独を選ぶような所があったけれど、本当に辛いときは人の力に頼る。大切なことだと思います。

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女の艶と美しさは、ひとり時間につくられる。 30代の筆者が感じた自分との向き合い方や、あらゆる「美」について書いています。